私たちがプロデュースするお酒「びせいぶつの聲」は「縁」をつないでできたお酒です。

お酒つくりははまったくゼロからのスタートです。
「お酒を造ってみたい」どうしたら良いの?から始まりました。
ほろ酔いカレッジという会社名ですが、実際にお酒をつくるとなると全くの素人、ましてや「お米から」作るとなるとどうすればよいものやらと、あんぐりしていると、農業のNPO法人の代表から泉佐野市を紹介され、そこから紹介されたのが農業法人泉州アグリの加藤さんでした。
その時点でお酒つくりは同じ泉佐野市の「北庄司酒造店」で造っていただくことが決まっており、種籾も摂州能勢の秋鹿酒造さんから頂くことができました。 ここまでご縁をつないだならお米つくりもたくさんの人の手でやってもらおうと、コロナ渦で注目を浴びていた企業などがネットを通じて、支援者に製品の開発費用などを募るクラウドファンディング「MAKUAKE」で支援を募りました。
その中には「一緒に田植えと稲刈りをしましょう」というオプションを加えたリターンを盛り込み支援者を募りました。

以下はその時のMAKUAKEでの文章です。

前略ー 体験しながらお酒と関わり、楽しみを膨らませることが出来る活動をしていこうと考える中、出てきたプロジェクトが「みんなで造る日本酒」でした。

昨年の5月です。「日本酒をつくろう」と決めました。 そしてその頃たまたま百貨店の催事でお会いした「北庄司酒造店」(泉佐野市)さんに「僕らのお酒造ってくれませんか」とお話をしたところ不思議と快諾してくれたのが始まりとなりました。 北庄司酒造さんはその年、偶然にも近隣である堺市の上神谷というところで造っている山田錦を使いお酒造りを始めていました。最初はその山田錦でお酒を造ってはと、途中まで話は進んだのですが、予想以上にそのお酒が売れており来年は仕込みを増やさざるおえなくなったという事で、そのお米で作る計画は頓挫してしまいました。
でも一度「米つくりから」という野望を抱いてしまった我々はシフトダウンできず、それじゃあだれか作ってくれる人を捜そうという事になりました。

さてそのあとの展開がミラクルです。

縁というのは不思議なものでそこからNPO法人農楽マッチ勉強会の理事長である山本文則理事長をたよりにこの件を話すと、そこから大阪府泉州農と緑の総合事務所の原田行司 所長(当時)を紹介してもらい、またまたそこから泉佐野市の農業法人「泉州アグリ」の加藤秀樹さんを紹介していただきました。 「加藤さん、酒米造ってもらえますか」 「やりましょか。造ったことないけど何とかします」 そして種籾は同じ大阪で酒米からお酒造りをされている「秋鹿」さんから頂くことになりました。 これで準備万端。
ほんとウソのような話です。
でもお話はここで終わりません。 ここから「ロマン」が加わります。 泉佐野市には「日根荘」という日本遺産に指定された鎌倉時代から続く田園風景があります。古く800年前の鎌倉時代、五摂家と呼べれる上級貴族のひとつ九条家が収めた荘園の一つがこの日根荘でした。驚くべきことにその壮麗な風景はそのまま現在に受け継がれております。 「この日根荘で山田錦を造れないか」 無謀とも思えることでも口に出してみないとわかりませんね。泉州アグリさんと応援してくれる地元の農家さん、そして泉佐野市や大阪府農政室のご尽力もあり、なんとその夢が叶えそうなのです。 多くの人たちの力を借りてこのプロジェクトは楽しみ、学びの他に夢とロマンも載せることになりました。 お酒の味わいについて 初めてのチャレンジで酒米を造るため、酒米の等級やお酒の出来上がりはお楽しみとなっております。
その為、味、お酒の種類、販売価格など現段階では決める事が出来ません。
日本遺産日根荘で造る第1弾です。

今回1は年目となりますが、今後2年目、3年目と予定をしておりまして成長を楽しんでいただけるのもこの企画の魅力となっています。 つむぐえにし いちの酒 私たちは日本の農業、そしてそこから出来る日本酒や日本ワインにもっと多くの方が関心を寄せてていただくにはどうしたらよいかと考えていました。
日本酒は世界の人が最も関心ある「日本の文化」なのに多くの日本人は日本酒のことを知りません。そしてあまり飲みません。 近くにありながらもいつの間にそんなに遠い存在になってしまっています。 その距離をもう一度縮めるには「かかわる」ことが一番ではないかと思いこのプロジェクトを立ち上げました。 お米から始まる日本酒造りは田植えに始まり、稲刈りをし、精米し仕込みに入ります。日本酒の発酵は世界でも類のない並行複発酵という糖化と発酵を同時に行う複雑なもの。そういった日本酒の複雑な技術も学びながら 「純米酒にする?精米は?生酒はできるの?ラベルはどうするの?甘口にする?」 などと出来る日本酒設計もしなければなりません。 もちろん実際の酒造りのメインはプロの杜氏さんに託すのですが、お酒を造る過程で多くの人たちに関わっていただいて、出来たお酒をみんなで楽しむ、それがこのプロジェクトの醍醐味と考えます。 後略


早いものであれから2年がたとうとしています。

そして目の前には2年目の純米大吟醸が純米吟醸と仲良く並んでいます。

初年度の山田錦は特定名所酒(純米とか本醸造)を名乗れるぎりぎりの三等をとることが出きました。最初のチャレンジで等級がとれたのも泉州アグリさん、親身になってアドバイスしてくれた神藤さんのおかげです。 そして2年目はなんと一等米として認めていただけました。 この出来だから精米歩合を上げて純米大吟醸とし、北庄司酒造店さんに託しました。
そして出来上がったお酒の素晴らしこと。飲み口は雑味なく美しく、フルーティさに舵をとらずあくまでも日本酒らしさの中でバランスの良い仕上がりとなりました。 出汁や素材の旨味が生きた料理、家庭料理よりも割烹でいただくようなお料理にぴったりの仕上がりです。

多くの人の縁を紡いで今年も無事出来上がりました。

このお酒を皆で飲んでいただき、また大切な方に送っていただき良き縁をさらに広げていただけますように。 感謝

About the owner

西島 俊裕

一つ一つの生産者さんと繋がれるようなショッピングサイトにします。 アグレッシブな日本酒と日本ワインの現場の空気が少しでも伝わって楽しんでいただければと思います。

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